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先日、渋谷に Alexa居酒屋が出来たらしい
NEWS PICKS の記事はこちら
まだ実験中とのこと
でも、実際に今すぐ使えるレベルのものがあれば?
と思ったので、早速、うちの会社でも、注文スキルを作ってみた
出来上がったのは、「オーダー名人」
実際に注文した際の様子
社内に外食部門が無いので、メニューは、取り合えず、開発チームのオリジナルで
飲み物に限らず、料理でも何でも注文できる
何も知らない方が、挑戦しやすい
まず、注文時のストレスフリーを目指すためには、やはり、発話内容の認識率を100%に近づける必要があったので、
最初の設計では、Alexa の耳から受け取った文字列を、裏(サーバー側)で単語や文字単位にばらして、
メニューの音とマッチングした件数や信頼度の重みなどを解析し、脳内のニューロンのような仕組みを作ろうとした
ダミーのインテントスロットを一つのみ登録すれば、ユーザーの発話内容は全て受け取れる
取り合えず、シミュレーターで試し、
イケる、と思った
Alexa の基本の認識率を知るまでは
Alexa は頑張り屋さん
スロットに発話候補が登録されていなければ、渡される文字列は、誤変換漢字のオンパレード
今のところ、お世辞にも、よくできたとは言えないレベル(?)
“Alexa 、そこまで頑張らなくて良いよ、ひらがなを、そのまま渡してくれないか” と心の声
誰にも届かず
アマゾンの開発サポートチームにも問い合わせてみたが、翌日、
Alexa の音声認識は自然言語処理(NLP)によるものなので、漢字変換は止められないとの回答が届く
ひらがなが欲しければ、サーバー側で漢字から逆変換するしかないとのこと
AI か何かのライブラリーで逆変換を頑張ってみようかと思ったが、今後、Alexa の認識率が上がるにつれ、確実に不要となる仕様
そこで、断念
方向転換
現状では、Alexa の耳の性能が、スキルの認識率の上限を決めると言える
Alexa の聞き取り能力を、いかに1%でも高められるかが勝負
オーダー名人
凡人から、名人への道のり
早速、Alexa の耳を良くするために、スロットの登録に取り掛かった
スロットが増えれば、確実に、Alexa の認識率が上がる
余談だが、前回は、スロットが足りなすぎて、一度、審査に落ちたこともあるので、リジェクト対策にもなる(?)
今回、サンプルとして登録したメニューの場合でも、相当な数に
それでも、まだ、理想の数には及ばない気もするが
段々、スロット数の増加に伴う認識率の上昇が緩やかになってきたので、一旦、次のステップへ
「全て、いままで通り」というプレミアム
前回の計算名人の開発で得た情報によれば、Alexa の数字の認識率は、非常に高い
つまり、メニューに一つずつ番号を振っておけば、Alexa にとっては、一番、楽
恐らく、認識率も90%を超えるかと
だからと言って、既存のメニューを作りなおすのは、お店の方に負担が大きい
普段、メニューの要らない常連客なら、尚更
いつものハイボールと枝豆を頼みたいだけなのに、今さら、何番かを探し、Alexa を呼ぶのは手間
納得いかない
それで、今回、いままで通りのメニューで、いままで通りの注文ができるオーダー名人を作った次第である
今後も、注文の認識率を100%に近づけるために、改良を続けたい
最後に、Alexa 居酒屋の始め方
Echo(スマートスピーカー)と Wi-Fi さえあれば、すぐに始められる
厨房のディスプレイに注文内容を表示することも、店員さんのスマホにチャットを投げることも、
クラウド上にあるPOSレジと連携することも、できてしまう